小学生の子どもたちを公園に連れて来る。
シートを敷いて、基地を作っている間に、子どもたちはソワソワしている。
「行っておいで」と伝えると同時に駆け出し、遊具の中の他の子どもたちに溶けてしまう。
自然と楽しいものに出会えるみたいで、なかなか帰ってこない。
時々、帰って来たと思うと、水筒のお茶を飲むか、バンドエイドを貼ってもらって、すぐにまた駆け出して行く。
僕は基地で本や新聞を読む。大人は本や新聞を読むものなのだと、子どもたちに知らせる必要もあるから。と、言い訳しながら。
帰る時が一仕事。子どもたちを遊具から、ひっぺがすみたいに帰らなくてはならない。夕ごはんの献立が、子どもの好きなメニューだと、助けてもらえることもある。